贈り物のていねいな包装のしかたは、奉書を二枚重ねて品物にかけ、後ろにまわして、紙の端の右が下に、左が上になるように重ねます。一枚の紙を二つ折りにして使うときは、輪が下になるようにします。水引をかけ、右上にのしをつけますが、魚、烏、海草、卵などの生臭いものには、のしはつけないのがしきたりです。のしは、印刷したものでもけっこうです。進物を出すとき、ていねいにするなら盆にのせてその上に袱紗をかけて出しますが、お盆も袱紗も仰々しくて現代的ではないので略すことが多くなりました。品物は一度自分に正面を向けておき、二回半ぐらい時計まわりに品物をまわして、正面を先方に向けて差し出します。贈り物をおくるときもマナーは守りましょう。
国際結婚で起こりがちなのが、宗教上のトラブルです。日本人は宗教に無頓着なところがありますが、かなり厳格な国もあります。食べるものはもちろん、生活すべてが宗教に関わっているところもあります。日本では何でもないことが、相手から見れば大変な迷惑になることもあるので注意が必要です。また、愛があればと、つい軽視しがちなのが言葉によるコミュニケーション。言葉やボディーランゲージによる愛情表現が苦手な日本人にはちょっと勇気がいることかもしれませんが、国際結婚にはこれが大切な要素の1つともいえます。愛情とともに、互いの意志疎通がなにより大切です。国際結婚のカップルは、それぞれ異なったバックグラウンドを持っているわけですから、2人の絆をより深めるためにも、お互いの相手国の生活や文化を理解することも大切な点でしょう。
プロトコールとは、十六〜七世紀には、王と王族の間でのみとり交わさていた公式儀礼のことであった。語源は、ギリシャ語に由来するといわれている。十八世紀には貴族や一部ブルジョワがこれに加わり、さらにこれが国際間の儀礼に発展し、法文化されたのは一八〇三年、十月二十四日の法令によっている。やがてこれが一般市民社会の模範にもなった。なお、政治的宗教的行事と関連して形成されたものはセレモニーと呼ばれている。プロトコールは、約十年前までは、国賓とそれに準ずるVIPに接する国家的に上層の人々だけに必要とされるものにすぎなかった。それは皇・王族や一部上流社会人や政府、とくに外務省の高官に限られていた。だから、国民一般は、せいぜい日常生活でのマナーを身につけるのにいそしめばよかったのである。だが、時代は変わった。今や国際化時代。さまざまな人たちがさまざまな理由で海外へと出かける。すさまじいまでの渡航ラッシュである。世界中の人々と、気持ちよくつき合うことが必要になってきた。つき合う以上は、それ相応の知識や常識や配慮がなければならない。皇室、王族から庶民にいたるすべての人びとが、これからはもう国際的なマナー、プロトコールを理解し、身につけて振舞うことが切実に求められている時代なのである。
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