受験生の性格と、予備校・塾のシステムの相性が、結果にどれだけ大きく影響するかを物語っています。意志が強く、臨機応変に自分の裁量でものごとを決められる人なら、予備校・塾という器だけ用意してあれば、自在に活用できるかもしれません。そうした人は、どんな予備校・塾に通っても成功するでしょう(もっとも、そういう人は、予備校・塾に通う必要さえない人なのかもしれません。そんなに主体性があるのなら、参考書や問題集、通信添削などだけで受験を乗り切れるでしょう)。しかし、受験の年頃では、なかなかその上、完璧人間にはなれません。なによりも優先して、受験に取り組もう。そう心に誓っても、気力が続かなかったり、目移りしたりして、なかなか集中力が継続できないのです。そうした精神的な問題以外にも、とくに現役生などは、学校の行事やら、友達とのつきあいやらで、外からの阻害要因も多いのです。そうした、自分を取り巻く状況を、客観的にきちんと把握してから、自分に合いそうな予備校・塾を選ぶことが肝要です。
地元に密着した個人塾は、全生徒数が百人以下の小規模なものが多く、総合塾・補習塾・救済塾などの種類がある。個人塾は塾長自身が先頭に立って授業をしているので、塾長の個性が強く出ていることが多い。塾長が、自分の確固たる教育理念を持って教育に情熱を注ぐところもあれば、塾を副収入源として割り切って軽い気持ちで経営しているところもある。前者の塾は十年、二十年と続いているが、後者の塾は生徒が集まらないとすぐやめてしまうことも多いので、十年以上続いているところはほとんどない。教育理念を持った塾長は、十年以上の経験あるベテランの場合がほとんどだが、アルバイト的にやっている個人塾は、学生の集まりだったり、主婦の片手間の仕事だったりすることが多い。
人格形成の基礎となる「議論」は、大学生の特権なのです。それだけに、大学進学を勧めざるを得ないのです。学歴コンプレックスに悩まぬためにも十月……この時期の受験生心理は、闘争心も萎えて、受験勉強そのものから逃げ出したくなるようです。とりわけ浪人生から「大学進学は、そんなに重要なのか」の疑問が頭を過り、逃避したくなることが多い、との体験談を聞きます。そのような兆候が受験生に見受けられる場合には、もう一度、親も一緒に進学の目的や意義を話し合い、激励することが大事です。私は、そのような学生には、実社会における学歴の存在意義を説いて、進路指導しています。昨今、学歴偏重、終身雇用、年功序列といった日本型形態は崩壊し、実力本位型が到来した、との話を耳にします。確かに「大卒」の肩書は以前ほどの輝きを持っていませんし、学歴自体それほど大きな意味を持たなくなった、と実感します。
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